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学びの場、共有の場、自分自身が成長する場として

自分で確かめることの大切さ

ある日の夕方、検査室の顕微鏡の前に座っていたのは、研修医のH先生でした。
顕微鏡に接続されたモニターをのぞき込むと、何やら変な雑菌の集団がワサワサ。

「何、これ?」
「歯垢ですよ。先生が一度見てごらん、というので、昼食後歯も磨かず菌が増えるのを待ってました。」

その日の朝、勉強会で誤嚥性肺炎の話をしたのですが、その際に、若い人の誤嚥性肺炎・肺膿瘍症例を紹介。
歯磨きを怠った人、齲歯、歯周炎の人は、口腔内の菌が増量して・・・、という話をしたのでした。で、
「一度、自分の歯垢をグラム染色して見てみると、その菌の多さが実感できるよ。」
と冗談半分、本気半分で。。。いや、マジで。

 歯垢の菌数は 10*10-12cfu/g です・・・便中の細菌数とほぼ同じ。
 なので、あまりキスをしすぎるとウンチを食べているのと同じ、と言ったのでした・・・。

H先生は、私の言ったことを「素直に」実行したのでした。しかも、歯磨きまで保留して(苦笑)。

でも、自分の眼で確かめたことで、もう二度とその像が頭から消えることはないでしょう。

 自分の身体を使って自分自身で確認をする

ということが一番の学習効果がある、と思うからです。
いくら本を読んでも、いくら人の話を聞いても(例えその本や人がどんなに素晴らしくても)、
実際に自分自身で体験し、確認してみなければ、本当に身に付くものではありません。

H先生は、たまたま興味があっただけ、と言ってしまえばそれまで。
でも、それを実行に移すには、それなりの「エネルギー(気力と勇気)」を必要とするのも事実。

そうか、今私の目の前に山積されている未処理の仕事は、実行に移そうとしていないだけ。

そう気付かされた、一コマでした。

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