5月、そして昨日とファイザー株式会社が主催している若手医師セミナーのネットでの中継講義に参加してきました。学生・研修医対象とのことですが、忘れがちなことを再認識させられた点もあり勉強になりました。
まずは5月分のまとめを書いてみました。
● ショック=低血圧+末梢循環障害(脳・腎(乏尿)・冠血流)。
● 末梢循環障害では脳血流低下による症状と徴候(気分不良・意識障害)が最も早く出現する。
● 体位性低血圧はプレショックの可能性有り。Tilt test(臥位から座位にヘッドアップした際にSBP低下>20 or HR増加>20の場合に陽性)を施行。
● 出血・脱水によるショック→低容量性ショック(BP低下・HR上昇・RR正常、頚静脈虚脱)
● 静脈圧は第5のバイタルサイン。頚静脈で確認を。
● ショックの評価では元々の血圧に注意を。普段の血圧から30mmHg以上血圧低下はショックと判断。
● アナフィラキシーショック→血管拡張性ショック。BP低下・HR上昇。気管支のれん縮によりRR増加→胸腔内圧上昇→静脈圧上昇(頸動脈怒張)。
● ショック+頻呼吸→敗血症性ショックを考慮!(乳酸アシドーシスへの代償性呼吸性アルカローシス、敗血症で増加した血中サイトカインが呼吸中枢を直接刺激などによる)脱水のみに頻呼吸無し。
A simple prediction algorithm for bacteraemia in patients with acute febrile illness.
QJM. 2005 Nov;98(11):813-20. Epub 2005 Sep 20. Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH. PMID: 16174688
The degree of chills for risk of bacteremia in acute febrile illness.
Am J Med. 2005 Dec;118(12):1417. Tokuda Y, Miyasato H, Stein GH, Kishaba T. PMID: 16378800
● DMでリスクが高くなる代表的な重篤感染症には壊死性筋膜炎、気腫性腎盂腎炎、気腫性胆嚢炎、骨髄炎、化膿性関節炎がある。
● 奇脈(吸気時に10mmHg以上のSBP低下;通常は10未満)は心タンポナーデ、重症喘息などを考慮。
● 閉塞性ショック(心タンポナーデ、重症PE、緊張性気胸)では頸静脈怒張がみられる。
● インスリンによる低血糖にショック無し。逆に交感神経が優位(カテコラミンはインスリンの拮抗ホルモン)となりBP/HR上昇。DMで多いMIでの心原性ショックとの鑑別を。
● 低血圧+脈圧が小→低心駆出量(脈圧<SBPの25%)
● 頻脈性心房細動では脈格差(HR-PR)あり。脈格差があるときはHRでの評価を。(頻脈による拡張期時間短縮→Stroke volumeが低下し末梢で触知できないことがあるため)
● デルタ心拍数20ルール:体温が1℃上昇毎に心拍数が20/min以上増加する場合には細菌感染症の可能性大 (ΔHR/ΔBP>20)
● 各種代謝性アシドーシスでクスマール(Kussmaul)呼吸をおこしうる。呼吸臭が参考になること有り。(DKA:腐ったリンゴの香り(アセトン臭)、尿毒症:尿臭、肝性脳症:かび臭い刺激臭(Fetor hepaticus)、嫌気性菌感染:嫌気性菌臭)
● 上腹部痛+頻呼吸→胸腔内疾患を考える。痛みは痛みの部位以外から鑑別疾患を考える!
● 脳梗塞のみにショックなし→他の疾患合併は?(Dissectionなど)
● 頭部外傷のみにショックなし→内臓損傷・骨盤骨折・脊椎損傷などを検索
● 脳卒中・低血糖・脳挫傷で血圧正常はおかしい!他の疾患の合併を検索。
● シガテラ中毒:熱帯魚摂取後に徐脈(心症状)・下痢(消化器症状)・しびれ(神経症状)など。治療は硫酸アトロピン、補液。

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