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破傷風 tetanus

とあるところに書いた原稿の抜粋です(全部載せられなくてすいません)。最近経験しました。

詳細は、文献を参照してください。UpToDate も詳しいです。


破傷風 tetanus

【病態】

破傷風菌の毒素が下位運動ニューロンのシナプス前端末に入り → 神経運動ニューロンの伝道障害。中枢神経系に入り → GABAニューロンが抑制、自律神経障害。毒素の結合は不可逆性、新しい軸索が形成されてくるまで約1ヶ月。

通常3 ~21 日の潜伏期を経た後特有の症状出現。潜伏期が短いほど、予後は不良。

【症状】

全身性、局所性、脳神経性、新生児の4つの型。全身性が多い。

4期に分類:

顎や首のあたりから筋肉のこわばりが始まる。

開口障害は全身性破傷風の75%の症例で初発症状として出現。その後顔面菌の緊張亢進と痙攣により痙笑へ進展、やがて全身へ。

胸部や背部の筋肉の持続的な収縮と四肢の進展(後弓反張)。自律神経失調は数日後に。

【診断】

最近の外傷受傷歴と特徴的な神経学的所見の発症があれば、臨床的に破傷風と診断。

【治療】

人工呼吸管理、痙攣のコントロール、循環動態の維持などの全身管理が数週間に及ぶため、集中治療室での治療とする。

1.ヒト破傷風免疫グロブリン(TIG)

2.受傷部位のデブリドマン

3.抗菌薬療法

4.痙攣コントロール、支持療法

5.回復後に破傷風の予防接種

【予後】

致死率は約30%。生存例では神経学的な合併症が残存することは少ない。致死率は高齢になるほど高い。

【その他】

感染症法施行規則で5類感染症全数把握疾患 → 7日以内に保健所へ届け出。

【文献】

1. 国立感染症研究所感染症情報センター:IDWR 2002年第15週号

2. Reddy P, Bleck TP. Clostridium tetani (Tetanus). In: Mandell GL, etc. ed. Principles and Practice of Infectious Diseases. 7th ed. Churchill Livingstone; 2010: 3091-3096.

3. Brook I: Current concepts in the management of Clostridium tetani infection. Expert Rev Anti Infect Ther. 2008;6:327-336. PMID: 18588497

4. Trujillo, MH, et al. Impact of intensive care management on the prognosis of tetanus. Analysis of 641 cases. Chest 1987; 92:63-65. PMID: 3595250

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